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FBIが現職の判事を不法移民拘束を妨害した容疑で逮捕

トランプの移民政策が生んだ歪な事件

2025年4月25日、ウィスコンシン州ミルウォーキー郡の判事ハンナ・デューガンが、移民税関捜査局(ICE)の逮捕を妨害したとしてFBIに逮捕されました。デューガン判事は、暴行容疑で起訴されていた不法移民のエドゥアルド・フローレス=ルイスが出廷した際、ICEの逮捕を避けるため、彼と弁護士を陪審員用の非公開出入口から退廷させたとされています。フローレス=ルイスは一時逃走しましたが、後に逮捕されました。デューガン判事は、司法手続きの妨害と被疑者の隠匿の2件の重罪で起訴され、5月15日に連邦裁判所での審理が予定されています。この事件は、トランプ政権の厳格な移民政策と司法の独立性を巡る対立を象徴するものとして、政治的・法的な議論を呼んでいます。民主党の議員や市民団体は、司法の独立性への侵害と批判し、一方で政権側は法の執行を妨げる行為として非難しています。デューガン判事の弁護士は、彼女の行為は公共の安全を脅かすものではなく、不当な逮捕であると主張しています。 

 

屈指のスウィングステート

ウィスコンシン州は、アメリカの政治において非常に重要な役割を果たしている州である。中西部に位置し、過去数十年にわたって「スウィングステート(接戦州)」の一つとして知られてきた。かつては労働組合が強い民主党の地盤だったが、2000年代以降、徐々に共和党支持層も勢力を伸ばしてきたため、選挙のたびに結果が読めない州の一つとなっている。 歴史的には、20世紀初頭に「進歩主義運動(Progressive Movement)」の中心地となり、ロバート・M・ラフォレット(Robert M. La Follette)らが州政府の改革を主導した。この時期、ウィスコンシン州は労働者保護、政府の透明性向上、企業規制の強化などで全米のモデルとなった。 近年では、2010年代前半に共和党スコット・ウォーカー知事のもとで行われた公務員組合権利の制限(いわゆる「アクト10」)が大きな政治闘争を引き起こした。この政策は全米でも注目され、労働運動に大きな影響を与えた。同時に、共和党による選挙区割り(ジェリーマンダリング)や、投票制度に関する論争(たとえばVoter ID法導入)も、州内外で議論を呼んだ。 大統領選挙では、2016年にドナルド・トランプウィスコンシン州を制し、これは共和党1984年以来初めて勝利した例となった。一方で2020年にはジョー・バイデンが僅差で勝利し、改めてウィスコンシン州が全米の選挙戦略上いかに重要かを示す結果となった。 州最高裁判所の構成もまた、近年大きな政治的関心事となっている。リベラル派と保守派の間で激しい選挙戦が繰り広げられ、特に2023年の州最高裁判事選挙では、中絶権や選挙制度を巡る争点が中心となった。 現在のウィスコンシン州は、農村部での共和党支持、都市部(特にマディソンやミルウォーキー)での民主党支持という明確な地域対立を抱えている。州政治は依然として強い分極化が続いており、全米政治の縮図といえるような存在となっている。

 

海外の反応は?

最後に海外の反応を見てみよう。

- トランプ支持者たちは、自分たちが気に入らない個人の選択を受け入れられなくて、独裁者を求めたんだよな。そのせいで、今みんなが苦しむことになってる。  
- 司法と行政の分離ってやつだな。 
- その判事は法律違反したって話だろ。新しい法律じゃないし、ただ今までみたいに判事が王様扱いされなくなっただけ。これが平等ってやつだよ。  
- そろそろあいつらが本物のファシストだって認めるべきじゃない?これがファシズムだよ。これが現実。  
  5月1日の夜に、メーデー/労働者連帯/政権への抗議をかねた大規模なデモが予定されてる。  
- もう弾劾始めていいだろ。経済はぶっ壊すし、同盟国との関係も全部台無しにしたし、最後にはナチスみたいなことまでやってる。なんでこんなのに耐えてるんだよ。  
- 心配すんな、何も起きないから。  
- 何だよこれ?!別に「全部燃やせ」って言うわけじゃないけどさ。  
- こういうことに関わってるやつら、ちゃんと覚えとけよ。「命令に従っただけです」はニュルンベルクでは通用しなかったし、ここでも将来絶対に通用しないからな。

reddit.com/r/news/comments/1k7ml0s/fbi_arrests_wisconsin_judge_for_alleged/