疑惑の五輪王者
オリンピック女子ボクシング金メダリストのイマン・ケリフは、新たに設立された国際ボクシング統括団体「World Boxing」によって、遺伝子による性別検査を義務付けられた。World Boxingは、すべての18歳以上の選手に対し、出生時の性別を判定するためのPCR遺伝子検査を導入すると発表した。これは性別、年齢、体重に関する新ポリシーの一環で、競技の安全性と公平性を確保するためのものだとされる。
ケリフは来月オランダで開催される大会「アイントホーフェン・ボックスカップ」への出場を目指しており、ロサンゼルス五輪への出場にも意欲を見せているが、一部の選手や関係者からは彼女の出場に反対する声も上がっている。ケリフは2023年の世界選手権で、旧統括団体IBA(国際ボクシング協会)から性別に関する詳細不明の理由で失格となったが、その後のパリ五輪では出場が認められ金メダルを獲得した。20世紀には一般的だった染色体検査は曖昧さのため1990年代に廃止されたが、近年再び導入されつつある。特に陸上競技のWorld Athleticsは2023年にトランス女性選手の出場を禁止し、2025年には染色体検査を一生に一度受けるよう義務付けた。
こうした動きは、スポーツにおける性別の境界やトランスジェンダーの扱いに関する世界的な議論の高まりの一端であり、法的な問題や倫理的課題も含んで今後も議論が続くと見られている。
染色体と性別
染色体は人間の性別を決定する重要な遺伝情報であり、通常、女性はXX、男性はXYの染色体を持つ。しかし現実には、全ての人がこの単純な分類に当てはまるわけではない。性分化疾患(DSD)と呼ばれる状態では、性染色体やホルモン、身体的特徴が典型的な男女の基準を外れることがあり、見た目は女性でもXY染色体を持つことや、男性でも女性型ホルモンバランスを持つ場合もある。
過去には、スポーツ界で性別を確認する手段として染色体検査が使われていたが、その限界と誤判定のリスクから1990年代には多くの競技団体で廃止された。その後、性別の判定にはテストステロン値などホルモン検査が用いられるようになったが、これも自然に高い値を持つ女性選手の排除につながるという批判がある。近年、一部の競技団体では染色体検査の再導入が進んでおり、出生時の性別に基づいて競技の公平性を守ろうとする動きが見られる。しかし、性とは染色体だけでなく、ホルモンや解剖学的構造、社会的認識といった複数の要素が絡み合って決まるものであり、一つの検査だけで「男」か「女」かを断定するのは極めて難しい。
このため、スポーツ界での性別判定は依然として大きな議論の対象となっている。
海外の反応は?
最後に海外の反応を見てみよう。
* 標本みたいに解剖されるまで満足しないんだろうな。最近「男っぽすぎる」って理由でトイレに行った女性が暴力的に引きずり出されたって聞いたし、結局そういう方向に向かってる。
* 予想通り「女性を守るため」と称したトランスフォビアが、結局は女性の身体を監視して測る方向に戻ってきてる。
* 同僚に背が高くて声が低いブッチ系の黒人レズビアンがいる。前からホモフォビア的な扱いは受けてたけど、ここ数年は女子トイレを使うたびに文句を言われるようになった。本当に最悪。めちゃくちゃ強い人だけど、この前話した時は「もう自分のことを知ってる店にしか行かない」って言ってた。
* わかる。トランス女性もブッチも、いわゆる「普通の女性」って枠に収まらないって意味では共通点多いよね。
* 公平に言うと、これは彼女だけじゃなくて、すべての女性に起きてること。
* 彼女にはその統括団体と戦うことを許してほしい。
* 全員男なら問題ないと思うけどな。
* 統括団体の外なら誰とでもボクシングできる。でも団体の中では遺伝子検査の結果で相手が決まる。そして正直、こういう検査って生まれたときにやって結果を公開しとけば、誰がどのスポーツに出られるか一目でわかってトラブルも起きなかったと思う。
* ボクシングじゃなくてルールなしのケージファイトでいいよ。
* 自分は「決闘裁判」で解決するのに賛成。
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